葬儀で読むお経は宗派によって異なる

葬儀で読まれるお経は、各ご家庭の宗派によって異なります。例えば、真言宗であれば、誰かが病気や交通事故等による不慮の事故によって亡くなると、お通夜の席で枕経として、理趣経、慈救呪、遺教経、光明真言等が唱えられます。故人の自宅で葬儀を行う場合は、本尊として、両界曼荼羅、十三仏の画像、南無大師遍照金剛等の軸がかけられます。

続いて天台宗では、まずお通夜において、故人の枕元で僧侶によるお経が唱えられますが、天台宗の枕経は阿弥陀経になります。故人の髪にカミソリを当て、剃髪しますが、その剃度式ではご家族との縁を切って出家することを示す辞親偈を唱え、その後、懺悔文、授三帰三竟が唱えられ、戒名が僧侶から授けられます。

次は、浄土宗です。浄土宗の葬儀は、お釈迦さまに送られて極楽浄土に赴くという理念に従い行われます。こちらの宗派では枕経は、臨終に重きを置いているため、亡くなっていても、臨終を迎えつつある人ということになり、その方の枕元で読むお経という意味をもっています。

最後は、神式の場合についてです。神式で行う葬儀は、正式には葬場祭、もしくは神葬祭と言い、お通夜は通夜祭と呼ばれます。こちらの葬場祭は、亡くなった人の御霊を家の中にとどめ、残った遺族の守護神となってもらうための儀式になります。葬儀は神社では行われず、自宅、または葬儀斎場で行うのが一般的となっています。

このように宗派によって、お通夜、お葬式の進行、内容、お経等がすべて異なります。自分の家の宗派が分からないと、お経を読んでもらうこともできません。万が一の時、家の宗派が分からないと、お通夜、お葬式の準備を行うことも、手配もできないでしょう。

近しい親族がいない場合は、葬儀会社の担当者に相談をしてみましょう。勤務するスタッフは、すべてではありませんが、業界が長いベテランのスタッフは葬祭ディレクターという資格を保有していることが多くなっています。葬祭ディレクターは、様々な宗派のしきたり、儀式の手順等、どんな些細なことにでも対応できる、葬儀のプロと言えるでしょう。